原付北海道1周4,000kmリターンズ

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でも俺たちは また走り出す

1984(昭和59)年7月1日 Part3  東大阪敦賀  走行距離:152.6km
 
 
 
 
バイクに乗る方なら、経験したことのある方も多いでしょう。
しか~し。原付で経験した人は少ないはず。
スクータータイプなら、まずあまりない話なので。
 
 
私の愛車、SUZUKI RG50γ(ガンマ)。こんなバイクです。
実際は青かったんですが。
イメージ 1 
 
国道161号線堅田付近の交差点。
今でもにぎわっていますが、
当時も交通量は多かったように思います。
 
クルマの間をすり抜けて、
信号待ちでは先頭に出ることが多かったのですが、
このときも当然のように、車列の先頭にいました。
 
そしてもうすぐ信号が変わるぞ、というタイミングで、
(今となってはもう何だったか忘れましたが)、
ふと横に見えた何かが気になって、グッと横を向いたわけです。
 
ただ、普段と違うのは、フルフェイスのヘルメット。
そんなモンかぶって横のものを確認するためには、かなり体をひねらないとダメなんですね。
 
 
自転車でなくて、やはりそれよりは大きな原付ですから。
両足も辛うじて着くぐらいだったので、またがったまんまで見事横転。
 
しかも車線の右端近くにいて、右へブッ倒れたものですから、
反対車線でスタートしようとしていたトラックに、思いっ切りクラクションを鳴らされてしまいました。
 
あわてて車体を引きずり起こし、そのまま路肩に出てバイクを止め、
トラックの運転手さんに平謝り…。
 
 
今思い出しても情けない姿でしたねぇ~(笑)。
 
 
でもまあケガもなく、何とか敦賀に向かって再スタートしたわけなんですが、
いや、ホントに陸路で青森に向かわなくてよかった。
このレベルでは、たぶん青森に着くことすら夢の夢だったでしょう。
 
このときタケは、「あ、轢かれた! 北海道どころやないわ!」と思ったそうですし(笑)。
 
 
BGM 「俺たちの想い」 by 米米CLUB
 
 
 T:企画発表のところでも載せた、当時の走行予定表見ると、
   自分のバイクの距離計の数字が書いてあるんやけど、スタート時点で1090.7km。
   まあもうかなりバイクには慣れてるはずやってんけど。
 タ:枚方でR1に入り、宇治川を渡り、東寺の塔が見えてきて、気分は盛り上がって行くわけでしょ。
   山科を抜けて、滋賀との県境を越えるとすぐにR161のBPに入り、すぐに長等トンネル。
 T:あー、トンネルなぁ。そういえばその関門は越えてたわけやね。
 タ:このトンネルが1km程あるんよね。トラックがバンバン走ってたし。
 T:これがまたコワいんだ。
 タ:トンネル内の原付って、自動車のドライバーから見ると、うっとうしいんよね。
   けど原付ライダーにとっては、トラックに抜かれるとき恐怖心は何とも表現のしようがないよな。
   このときも肩に力が入って、がちごちで運転してたような気がするわ。
 T:うん。でもこのトンネルはあんまり印象ないな。たぶん緊張でアタマ真っ白やったんやろな。
 タ:僕はとりあえずこのトンネルを抜けて、すっかり安心してしまったわけよ。
   鼻歌なんかを歌いながら、風を感じておりました(笑)。
   左手に比叡山をみて、右手には温泉街。 「バイクよ、あれが雄琴温泉なのだ」とか言いながらね。
 T:リンドバーグか、あんたは(笑)。
 タ:次に起こる事なんてこれっぽっちも思いませんでしたねー。
 T:ま、そんな信号変わる瞬間に気を取られてるほうが悪いんやけど。最低でも入院は覚悟したモンな。
   向かいがトラックで、スタートに時間のかかる車種やったんが幸いやった。
   ビュン、て飛び出して来られてたら、まず間違いなくヤラレてたね。
   荷物満載してたのがイタかったな。バランスをよう取らんかったわ。
 タ:転倒の瞬間はよく覚えてないなぁ。もしかすると視界に入ってなかったかも。
   一瞬北海道の文字は消し飛んだね。僕もバイクを道ばたに寄せ、そちらにかけて行ったな。
   転倒したものの、血が噴き出してる様子もなく、骨折している様子もなく、とりあえず安心したで。
   北海道の文字も復活したし(笑)。
 T:立ちゴケで、ダメージが少なかったのは、ホンマ幸いやったね。
 タ:けど、ひょっとして精神的な打撃が大きいかもしれんかったから、
   「今回の北海道一旦中止(延期?)しよか?」的な事を聞いたことは覚えてるわ。
   もし、TDが「帰る」と言ったら、この後のTDへの精神的なフォローはどうすればよいか?
   この夏をどう乗り切ろうかと一瞬考えたデ。
 T:そこまで心配かけてたか。改めて申し訳ない。m(_ _)m
   自分的には、こんなことは何回かあるやろう、て覚悟してたから、全然行く気やったけどな。
 タ:何にしても轢かれんで良かった良かった。
 T:けどこの事故のおかげでヘッドライトが曲がって、変な方向照らすようになって、
   あとでまたトラブルの原因になったんよ。
 タ:そうやで、ハイビーム状態やから僕のサイドミラーにライトが反射して、まぶしいて、難儀したで(笑)。
 T:毎夜毎夜ケンカ売ってるようなもんやモンな(笑)。これも改めて申し訳ない。m(_ _)m
 タ:確か、霧で、ライトが乱反射してたような。それは霧多布かどこかの道東やったかな?
 T:そうそう。“秘境駅”的なことで知る人ぞ知るの、初田牛(はったうし)のあたり。
   地面を全然照らされへんかったから、おかげでエライ目に遭うたもん。
 タ:ま、その話はまた追い追いやな。