原付北海道1周4,000kmリターンズ

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人生はやっぱりレースみたいなものなのかもしれない。

2012 F1 World Championship
9/9  第13戦 イタリアGP [モンツァ・サーキット     
 
今回はハミルトンのまさに「独り勝ち」といってもよいかな、と。
フリー走行でも2度のセッションでトップ、予選も2位の同僚、バトンにコンマ1秒以上の差をつけて余裕のPP。
レースでも危なげなくトップを守って勝ちきるという、まさに横綱相撲(レース?)でした。
 
ここに来てマクラーレンの安定感は抜群で、ハンガリー、ベルギー、イタリアと3連勝。
トップのレッドブルを完全に射程圏内にとらえました。
 
次戦の興味は
 
 ① レッドブルの反撃なるか?
 ② フリー1で1位のシューマッハ、FLのロズベルグ擁するメルセデスの躍進?
 ③ レースでは2位2回のペレスに差をつけられた可夢偉の逆襲は?
 ④ ライコネン頑張れ!
 
あたりかな、と個人的には思っています。
 
次戦は20戦中唯一の「夜+公道」のシンガポールGP、日本時間の9月23日21時スタートです。
 
 
 
そして本日のオールド・ドライバーの話題です(いや、オールド、というにはまだ早いかな)。
 
カーレーサーとしては過去の人なのですが、実は現役の“レーサー”であるこの人、
アレッサンドロ・ザナルディ「イタリアつながり」で取り上げます。
 
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実はご覧のとおり、彼には両足(厳密にはひざ上から下)がありません。
現役バリバリの、ハンド・サイクリングのレーサーなのです。
もちろん、F1やアメリカのCARTシリーズに参戦していた頃には、両足は健在でした。
 
 
ザナルディのF1デビューは1991年。新興チームのジョーダンからでした。
しかしこの年はシーズン終了間際の3戦しかレースでは走れず、
翌年も弱小ミナルディから3戦に出場するも、目立った成績は残せずじまいでした。
 
しかし翌'93年、名門ロータス(とはいえたいがい落ち目でしたが)のレギュラードライバーとして迎えられ、
第2戦ブラジルGPでは、F1キャリアで唯一の6位入賞を果たします。
 
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私はザナルディといえばこのイメージですね~。
日本のスポンサーロゴだらけのロータス(落ち目)です。
 
が、この年の第12戦、ベルギーGPのフリー走行でクラッシュ、残りのシーズンを棒に振ります。
その翌年はロータスから途中復帰するものの、ほら、何せ落ち目ですから。
結局大した成績を残すことなく、'95からはアメリカ・CARTシリーズに活躍の場を求めます。
 
しかしながら。
登録名を「アレックス・ザナルディ」に変えたCARTで、才能が一気に開花。
1年目にしてPP6回、3勝を挙げ、
2年目、3年目は5勝、7勝で2年連続シリーズチャンピオンに輝いたのです!
 
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この頃の強さ・速さはアメリカのメディアをして「ワケがわからん。」と言わせたものでした。
 
この実績をひっさげて、1999年にはこれまた名門ウィリアムズからF1に復帰。
しかし進化しすぎたマシンに、自らのドライビング・スタイルがかみ合わず、
入賞(当時は6位以内)なしという結果で、失意のうちに1年で再びF1を去ります。
 
そしてまたまたCARTに戻ったものの、この年はさすがに良いところを見せられず。
久々に優勝を狙ってトップを走っていた第16戦、ドイツのラウジッツリンクで、
他車と接触して大事故を起こし、両足を切断する結果になってしまいました。
 
 
その後も手だけで運転できるように改造されたマシンを駆って、
レースを続けていた彼ですが、2009年にカーレーサーを引退、
ハンド・サイクルで先日のロンドン・パラリンピックを目指すこととなりました。
 
 
結果はご存知の方も多いでしょうが、見事に2種目で金、1種目で銀メダル。
以前F1マシンで走ったブランズハッチ・サーキットを、
今度は自分の腕を頼りに駆け抜けたのです。
 
 
「こんなドラマティックな形で優勝することができ、本当に誇りに思う」
「脚がなくても僕は完成したサイクリストだと証明できた」
 
と語ったそうです。
 
 
こんな彼を、来年のアメリカ最高峰のカーレースの一つである、
インディ500に誘う計画をしているチームがあるとか。
 
安全に細心の注意を払うのであれば、凱旋レース、ぜひ見てみたいなぁ。
 
 
もちろん、4年後にはリオデジャネイロで、2連覇のかかるパラリンピックもあることですし。
 
 
両足を失った彼のレーサー人生は、まだまだ続いて行くのです。
 
 
アレッサンドロ(アレックス)・ザナルディ Alessandro(Alex) ZANARDI (イタリア)
        ジョーダン(1991)⇒ミナルディ(1992)⇒ロータス(1993・94)
        ウィリアムズ(1999)
        41戦 最高位6位(1回) PP0回 FL0回 1ポイント